Manablick

オーストリアのビオワイン農家に嫁いだ元ピアノ講師、高田マナのブログ

*

オーストリア、コロナウイルスの影響: 第二のトイレットペーパーはガーデンニングの園芸土?:【海外・注目のニュース】

      2020/05/06

ガーデニング好きの多いオーストリアですが、コロナウイルスの影響で家に居なければならない時間が増えた今、より庭仕事に精を出している人が多い様です。園芸センターも3月16日から暫くは営業禁止になっていましたが、4月14日に規制が緩和され再びオープンし、庭仕事好きの人が押し寄せた様です。

先日4月25日の新聞に、オーストリア内で一番大きい園芸センター“Gärtner Starkel” の社長、Ludwig Starkel氏(ルードヴィヒ・シュターケル)のインタビューが載っていました。「園芸土が第二のトイレットペーパー」とはどういう事なのでしょうか。要点をまとめます。

▽ 庭師のルードヴィヒ・シュターケル:「園芸用土は新しいトイレットペーパー」| der Standerd (スタンダード紙)

シャットダウンの影響で、庭仕事に精を出す人が増えた結果…

スタンダード紙はまず、1ヶ月の間営業が出来なかった事での損失はどうなのかとStarkel氏に問います。氏はイースター後に営業出来てほっとした様ですが、ロックダウン開始からの二週間の間に開花した花々は捨てなければならなかったそうです。何とも、もったいないですね..。

「オーストリア人はガーデン二ングに精通している人が多いと思いますか?」と言う問いに対しては、「今回の規制で家に居なければならない事が多くなり、庭を綺麗にしようと思う人が増えた様だ。」と答えています。そこで出てきたのが「園芸土が足りない」と言う事だったのです。

Starkel氏「現在は普段より多くの人が園芸センターに訪れている。土が少し足りない状態である。」

スタンダード「と言うと?」

Starkel「園芸用の土は新しいトイレットペーです。大きな需要に供給が追いついて居ないんです。

と語りました。草花を買うと殆どの人は土も一緒に買いますよね。多くの人が草花を買う→土も買う→供給が追いつかない。と言うことの様です。土を買い占めしている人が居るかについては触れられていませんでした。ちなみに園芸土の原料である泥炭はバルト3国で生産されているそうです。

シャットダウン中も食品以外の物を販売できたスーパーマーケットについて

オーストリアのスーパーでは良く、食品以外にも日用雑貨、簡単な電化製品、そして植物なども売られています。シャットダウン中はスーパーは「食料を販売している」から特別に営業出来ていました。ロックダウン中も食品以外の物を販売していたスーパーをStarkel氏は批判をしています。

スタンダード「シャットダウン中、他の商店が営業出来ない中でもスーパーマーケットが自分の領域以外の物を販売していたことに対して批判されており、これをきっかけに倒産してしまう園芸センターが出て来てしまうだろうと、警告もしておられましたよね。」

Starkel「現在は大きな競争の歪みが生じている。….省略…  食品販売店はこの危機に自分達の利点を有利に、つまり何でも自分達のしたい様にしてしまった。彼ら(スーパーマーケット)は食品を販売することに集中するべきだ。多くの企業は今倒産の危機にも面しているのに。これはモラルと平等の問題だ。

スタンダード「ディスカウントショップやスーパーマーケットは将来的に食品以外の物を販売してはならない方が良いと?」

Starkel「私はそれが経済を改善する事になると強く思います。…省略…彼らは食品以外の商品を非常に安く、ただ客を呼び寄せる為に販売しているのです。彼らは結果的に専門店を境地に陥れているのだ。」

確かにオーストリアのスーパーでは植物を売っているのを良く見かけます。植物以外にも洋服なども良く見かけますが、驚くほど安いことが多いです。専門店はその影響を受けていると、Starkel氏は強く批判しています。

政府の対応からオーストリア人のガーデンニング観まで

その他にも、シャットダウン後の規制緩和でまず4月14日から、400平方メートル以内の店舗から営業可能になったことについてどう思うかと聞かれると、政府が行ったシャットダウンについては正しかったと言うことをまずは言及してから、

何故400平方メートル以内の店舗から営業可能になったのかは理解に苦しむ。なぜ100平方でないのか?何故2000平方メートでないのか?オーストリア人は狭い部屋を多くの人と一緒にせわしなく動いたりはしない。」とも言及。中々辛辣に政府の規制段階的緩和を批判していました。

少し質問は変わって、オーストリア人のガーデンニングに対する価値観、詳細には実験的な(モダンな)ガーデンニング方法を楽しんでいるのか?と言う問いに対しては

「オーストリア人は残念ながら伝統的な庭づくりを好む様だ。庭には必ず塀や垣根があり、芝生がある。幸いにも多くの庭には花壇や鉢植えの花々を置いているが。イギリスやフランス、ベルギーやオランダなどは今日、垣根や塀などがない場合が多く、近所との境がなく、お互いコミュニケーションを気軽にとっている。オーストリア人はそう言うのは好まない様だ。」とも答えていました。

Starkel氏はオーストリア人が新しい庭作りにチャレンジしない事を残念に思っている様です。フランスやイギリスなどでは塀や垣根がないと言うのは知りませんでしたが、確かにオーストリア人は綺麗な庭だけど「昔ながらの」と言う雰囲気があるお庭が多い気がします。

まとめ

この記事のインタビューは随分と長かったので、幾つかの要点と興味深い点をまとめました。実は筆者もドイツ在住時代は園芸センターで働いていたので、親近感がある話題でした。

ドイツの園芸センターで働いていた時のブログはこちら

園芸店の社長という専門的な立場からの目線で語られる話はとても興味深く、そして一経営者としての目線でのこの危機的状況の政府、そして他の専門店の対応への批判も興味深いものでありました。日本の園芸店などはどうだったのか、とても気になる所でもあります。

日本では緊急事態宣言が延長され5月末までに利、ストレスを感じる方々が少なくないと思います。ここは少しオーストリア人の様に庭仕事に精を出してみるのも良いかもしれないですね。土が足りなくならない程に…。

↓ドイツの職場の写真

 

 - オーストリア, ガーデンニング, コロナウイルス影響, ヨーロッパ, 園芸, 植物学, 海外ニュース, 海外生活, 自然

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

春から初夏にかけてのワイン畑での仕事

春がやって来たと思ったのも束の間。ここ数週間は毎日初夏の様に暑い日々が続いていま …

家で出来る観葉植物の簡単な増やし方〜アボカド、アイビー

前回書いたブログで、植物の増殖方法のメソッドを幾つか紹介しました。植物を増やす方 …

私達の赤ワイン “Zweigelt” が賞を取りました!

私達の赤ワインが賞を取りました!   先日私達の「Zweigelt ( …

Ausbildungが始まってから半年経過!これまでを振り返ってみた

Ausbildungを始めて半年経った   半年経ってしまったので「新 …

外国に住むという事

外国に約4年住んで色々思う事、最近悩んでる事   Contents1 …

オーストリアに来て一年が経ちました

オーストリアに来て一年が経ちました! 今日、1月21日でドイツからオーストリアに …

Ausbildung〜Berufsschuleではどんな授業があるのか

Berufsschule(職業訓練学校)ではどのような授業を受けているか &nb …

12月のベルリン

ベルリンは雨が多い街なのか、今週は雨ばかり降ります。もう少し寒ければ雪になるので …

2018年のイースターに寄せて

オーストリアにもやっと暖かい春がやってきました。アーモンドの花が咲き始め、様々な …

ワインのネット販売始めます

ワインのネット販売を始めます 先日twitterに私達のワインの事を書いて投稿し …