Manablick

オーストリアのビオワイン農家に嫁いだ元ピアノ講師、高田マナのブログ

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初めてウィーンに行った時の事

   

年が明けたと思っていたら、あっという間に3月も中旬になりました。来週は立春だし、本格的な春がやって来るまであと少しだと日々感じます。今年のイースターは4月21日なのであと一ヶ月もあります。年によって日にちが変わるイースターは、年によっては3月である時もあります。なので3月になると、イースターまであと少しだな、と言う気持ちがします。

春と言えばイースター。イースターと言えば思い出す事

ヨーロッパでの初めてのイースターは4年前でした。日本に比べて(私の出身地の神奈川の話ですが)冬が厳しいドイツでは、春の訪れがより喜ばしいものと感じられました。街のあちこちからイースターが近くになると少しずつ’’色”が戻って来るのです。灰色だった街並みに、新緑や花々が少しずつ顔を出し始めて冬の終わりを告げて、太陽の光も日に日に眩しくなるこの季節を初めて体験した時は本当に感動したのを良く覚えてます。

↓2017年、3月上旬のポツダムの公園。紫のクロッカスが一面に咲いていた。

さて前置きが長くなりましたが、その4年前の私は毎日語学学校に行く生活をしていました。当時通っていた語学学校は公立だったので、イースターもちゃんと休みになりました。その休みの時期、私は当時一緒に住んでいた兄夫婦とウィーンに数日間旅行に行きました。なぜウィーンかと言うと、私の父親が友達と一緒にウィーンに旅行に来るから、その時に同時に私達もウィーンに来れば家族で会えるね、と言う事になったのです。ちょうど良い機会だし、まだ一度も行った事がないし、私の語学学校はちょうど授業がないし、行くしかないね、と言う事でウィーン行きは決定になりました。

大学ではクラシック音楽を専攻していた私にとってウィーンとは美しく憧れの街、と言うイメージが強かったです。しかし実際行ってみると、当時住んでいたベルリンより大人しく平凡(?)なヨーロッパの綺麗な都市と、ちょっとイマイチな印象を持ちました。当時まだベルリンに住んで半年足らずだった私はベルリンの生き生きとしていて、常に何かが変化している感じがたまらなく好きだったのです。なのでウィーンはそれに比べると、街の動きはもっと穏やかであると感じましたし、街並みは美しいけど日本人がイメージしてる所謂「ヨーロッパ」と言う感じがしました。とは言え、無事に父にも会え、色々と下調べをしてくれた兄夫婦とあちこち周り、現地に住んでいる兄の素敵な友達にも会うことが出来て、貴重で楽しい時を過ごしました。

数日間しか滞在しなかったのですが、一日だけウィーン郊外のKahlenbergという場所に足を伸ばしました。その時の事、と言うかその時みた景色が一番印象が強く残っています。Kahlenbergはウィーンの地下鉄のHeiligenstadtと言う駅からバスで行ける小高い丘の辺りを示します。バスで丘のてっぺんまで行った私達は、ウィーンを一望出来る展望台から景色を堪能したあと、少し散歩する事にしました。確かそんなに長く散歩(登山?)する予定はなかったのですが、どこかで道を間違えたらしく思ったより長い’’散歩’’をする事になりました。気づいたら何故かワイン畑に迷いこんでいました。後から知った事ですが、Kahlenbergウィーン市内のワイン所であり、ホイリゲも多数ある地域なのです。わいわい言って迷いながらも楽しくワイン畑の中を歩いたのですが、その時の風景が不思議な事にいつまでも忘れられないものとなりました。季節は4月初めだったので、ワイン畑の葡萄の樹々はまだ芽吹いていませんでした。それでも丘に沿ってどこまでも続くワイン畑と、周りの牧歌的な風景に自分でも気づかぬ内に深く感動したようでした。

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↑迷い込んだワイン畑。ヨーロッパのワイン畑を初めて見て感動した。

↑迷い込んだワイン畑で働いていた従業員。この人たち何してるの?と言う感じで見られた。

数年してから急にオーストリアが恋しくなった

初めてウィーンに行ってから二年経った頃、私はドイツで職業訓練生として働いていました。働き始めてから一年半ほど経ち、色々な事に慣れてきたのは良いけれど、ハードな仕事や将来の事、それから人間関係の事にと色々疲れていました。日々疲れた、と思っていた私は、ちょっと息抜きに全く違う場所に行った方が良いなと思いました。夏休みを使用してどこか全然違う場所に行って、好きな事をしたいと思ったのです。どこに行くか?と考えた時に、以前行ったオーストリアに行ってみたいと即座に思いました。旅行した2年前は大して感動しなかったのに(ワイン畑を除いて)、その時に撮った写真を見ていたら、堪らなく行きたくなってきたのです。ワイン畑だけでなくウィーンの街並みも写真を見返してみると、何だかすごく綺麗…。何であの時は大して感動しなかったんだろうと不思議になったほどでした。

↑ウィーンの水族館 ”Haus des Meeres”の屋上から撮ったウィーンの街並み。

その時はクレイジーで生き生きしたドイツが好き、と言うより、無骨なドイツとドイツ人(あくまで私の周りの一部の人たちですが)に疲れていました。何しろ家の外を見ても、ひたすら団地、仕事場ではマイスターに怒られる日々。職業訓練学校ではやんちゃなドイツ人の若者を見て、付いて行けない〜と思う日々。そんな時にウィーンの写真を見たので、「隣の国にこんな美しい所があるんだった!(ドイツでも綺麗な所はたくさんあるけれど..)行かなくては!」との衝動に駆られたのです。

数年経ってから急にウィーンに行きたくなってしまったのは今思っても不思議です。結局私はその年(2017年)本当に夏休みを利用してオーストリアに来ました。そこで夫と出会うので、あの時ウィーンに旅行していなかったら夫とも出会っていなかったのかも?と思うと更に不思議な気持ちになります。たかが旅行、されど旅行..。

現在はワイン畑が広がる長閑な村に住んでいますが、この景色は何度見ても飽きる事ないものです。ちょうどこのイースターの近くになると思い出す、Kahlenbergのワイン畑を思い出しながら、今日も家の窓からなだらかな丘に広がるワイン畑を眺めています。

↑2018年5月撮影。近所のワイン畑

 

 

 

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