Manablick

オーストリアのビオワイン農家に嫁いだ元ピアノ講師、高田マナのブログ

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オーストリアワイン:ワイン畑の仕事〜春編

      2020/04/27

前回のワイン畑についてのブログから又、少し時間が空いてしまいました。

今回はちょうど今の時期、春はワイン畑にどの様な仕事があるのかを写真と共に紹介して行こうと思います。

春は多忙な時期の始まり

今年のオーストリアは四月に入ってから滅多に雨が降らずに、初夏かと思わせる様な天候が続いています。気温も20度近くになり、村一面が美しい新緑に覆われる様になりました。暖かくなってもなかなか芽を出さないのが葡萄の木です。他の木々が青々とした葉を茂らせ終わったことに、ゆっくりと芽を出します。2020年の春は、葡萄の木の種類にもよりますが、4月12日に初めて萌芽を見ました。

↓芽が出たばかりの葡萄の枝。

↓少し経つと葉が開き、花穂も顔を覗かせます。

春の大事な仕事:農薬の散布、そして下草の準備

他の植物より芽吹きの時期は遅いのですが、一度芽が出始めるとどんどんと成長していきます。芽吹いた葉がが2〜3枚の頃には農薬、そして樹木の強化剤を撒き始めます。農薬は主に菌類の発生を抑制するためのものになります。

私たちのワインは有機栽培で行なっていますが、有機栽培をしているのに農薬を撒くの?と思うかもしれませんが、有機栽培用の農薬がちゃんとあるのです。葡萄の木は菌類等に弱いので、何も農薬を撒かなかった場合は健康な葡萄を収穫するのは難しいのです。散布する頻度は、大体の10日に一回くらいです。菌類は高温多湿を好むので、気温が高くて降水量も多ければ散布の間隔を短く、反対に乾燥した天候なら間隔を長くします。

そしてこの時期、もう一つ大事な仕事はワイン畑の下草を生やす準備をする事です。下草と聞いてもよく分からない方が多いかと思いますので簡単に説明しますと、ワイン畑の土の緑化と考えて頂ければと思います。百聞は一見にしかず。見た目はこんな感じです↓

上記に写真の様に、葡萄樹の列と列の間に草が生えています。これはわざと草を生やす栽培法で「草生栽培」と言います。ワイン畑用に、様々な植物の種類がミックスされた種が販売されています。今の時期に土をトラクターで耕し、雨が降る前などにタネを蒔きます。下草を生やすメリットとしては、草の根によって土が軟らかくなる事、そして有機質が豊富な土になる事。そして風が強い時に土が侵食されない効果もあります。この下草を早く草生栽培は現在ほとんどのワイン農家が行なっています。このことについて書くと長くなるので、又違う記事としてブログに書こうと思います。

まとめ

以上4月のワイン畑の大まかな仕事をまとめました。

4月はとても新緑が美しい季節なのですが、オーストリアは今年記録的な乾燥が続いています。気温も20度以上になる日も多いので、例年以上に収穫が早くならないか少し心配です。とにかく雨がもう少し降ってくれないと..と思うのですが、天候はどうにもならないですからね。天候に非常に左右されるのは農業の定めなのかもしれません。

花が咲き始める頃には又写真と共に、その頃の仕事の事をまとめようと思います。

 - オーストリア, オーストリアワイン, ヨーロッパ, ヨーロッパ農業, ワイン, ワイン畑, 環境, 自然

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