どうしようもない私がドイツで生活し始めてしまった話③
ドイツに来て半年経ち、急に音楽の道には進まない事に決めた
2014年の秋にドイツに来てから約半年後、私は音楽の道に進む事をやめた。例え頑張ってドイツで音大生になれたとしても、その後どの様に食べて行ったら良いか検討がつかなくなっていたのだ。今思うとよく考えるでも無く、そこからして考えが甘かったのだが。その不安定な状況が非常にストレスとして感じるようになってきた。そこで気付いたのが、音楽を続けている事でストレスを感じているならば、思い切って音楽をやめるべきだと言う事。元々は好きで始めた音楽が、いつの間にか音楽をやっている事が当たり前になり過ぎ、そして誰に強制されている訳でもないのにやらなければならないものに自分の中で変わってしまっていた。半ば嫌々やっているような音楽を誰が喜んで聞くだろうか?音楽をしたくてしてくて仕方なく、練習しまくって超上手い人でも、食べて行くのが厳しい世界なのに、こんな考えを持って音楽をやってるんじゃ私は音楽家として失格だと思ったのだ。
なんだかんだ、それまで音楽しかやってこなかった私
私は高校も音楽科で大学も音大だったので、今更音楽をやめるなんて自分でも信じられなかったし、少し怖かった。けれど、やめる事を恐れ、取り返しのつかないくらい年をとってから後悔するのはより恐ろしいと思ったのだ。という訳で、音楽をする為にドイツに行きますと言って日本を飛び出したのに、ドイツに来て半年後に音楽の道に進むのをやめたのである。
その決断をして私は、本当に何の肩書きも無い自分になった。受験生でもない、大学生でもない、何か職業を持ってる訳でもない、本当に何にも無かったのだ。こんな空っぽな状況は始めてだったので、自由を感じた反面、どうしていいか分からずに戸惑った。
そこで「日本に帰る」という選択肢だってあったのかもしれない。けれど私はドイツという国を好きになっていて、居心地の良ささえ感じ始めていたので、まだ帰りたくはなかった。ここで働きたいと思ったのだ。そんなに何もない状況においても、何故ドイツが好きだと感じたかと言うと色々理由はあるけれど、その一つは自然が豊であるという点だった。この事を友人に話したら「変わった理由でドイツが好きなんだね。」と言われた事がある。でも私にとっては非常に大事な点なのだ。
今までとは全く違う道に進むのは、結構面白いのではないかと思った
さてドイツには独自の教育システム、Ausbildung(アウスビルドゥング)というものがある。これは職業訓練システムとでも言えば良いのだろうか。これをやってみたいと思いついた。分野は先程書いた様に自然が好きであり、また昔から植物が大好きだったので、植物関連の仕事が良いとすぐに決めた。Ausbildungをやりたいって言ってもどうしたら良いのか分からなかったのだが、色々調べてみると履歴書を作らなければならないのが分かったので、早速作成した。あとは実習生を募集している企業に、とにかく履歴書を送りまくった。(Ausbildungについては何回かブログに書いているので、良かったらご覧ください。)それがドイツに来てから7ヶ月目の事だった。
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